小周天の一周

丹田に陽火を起こすことができたら、いよいよ小周天です。
ただし、小周天を始めるのは、下腹部に明らかに「非日常的」な強い熱や圧力が集まって渦巻いたり蠢いたりするようになってからにした方が良いでしょう。弱い陽気を巡らそうとしても、途中で消えてしまうか、途切れ途切れにわずかな感覚が這っていくような感じになってうまく行きません。

十分に陽気が生じ集まってくるようになったと「実感」できたら、その陽気を意識で導き追いかけて回していきましょう。また、陽気を巡らす間は、下を上あごにつけておきます。

  1. 丹田から会陰に向けて、下腹部の熱と圧力を「下ろす」ような意識を向ける
  2. 腹に「ためる」ような腹式呼吸で、息をとめる時に陽気を「引っ張り込む」感じで肛門を締め上げてみる(息を止めている間に何度か締め上げたり緩めたりしてみる)
  3. 陽気が熱や痺れを伴いながら会陰の辺りを流れるようになったら、お尻から尾てい骨の辺りに意識をかける
  4. 会陰からお尻が熱くなったり、痺れたりするような感じが上に向けて動き出すのを待つ
  5. 陽気の勢いが弱い、動かない、といった時は、武息を繰り返しながら下腹部から会陰への「流れ」を意識し陽気を補充する
  6. 尾てい骨の辺りに熱や痺れ、圧力を感じるようになったら、その感じがさらに集まってくるよう、下腹部、会陰、お尻、尾てい骨を通る陽気の「流れ」を意識し、肛門を締め上げて丹田から陽気を引っ張り込んでくる
  7. 尾てい骨の辺りにかなり陽気が集まってきたら、しばらくその感覚に意識を向け留める(温養)
  8. 背中の下の方にあげて温養
  9. そのまま、背骨に沿って頭にあげる
  10. 首から上に上がってきたら、頭頂部の少し下に集める
  11. 頭頂付近で、何かが這うような気の感じが強まって圧力を伴いながら渦巻いたりうごめくようになったら、その圧力に意識を向けて温養
  12. 気の感じが冷たい感じに変わってきたら、さらにしばらく温養し下ろし始める
  13. 眉間に意識をかけ、気を這いおろすような感覚で下に向けていく
  14. 頭からかなり気が「抜けた」感じになって、胸の辺りに集まってきたら、胸の中心付近で温養
  15. 再び下に意識を向け下腹部に熱と圧力が還ってくるのを待つ
  16. 再び下腹部を強い熱や圧力が満たすようになったら、温養
  17. 最後に数分黙想

感覚が弱まってきたら、無理に進めず意識をとどめ、気が集まってくるのを待つようにします。また気の流れが滞りなかなか「突破」できない所があるかもしれませんが、あせらず何日か小周天を続けていれば、そのうち「流れ」が作られてくるはずです。