気の流れを追いかける

気の感覚を掴むことができたら、次は自分の気の「流れ」を感じ、さらに意識で導いてみましょう。この気の「流れ」に意識を乗せ導いていく行は「周天」と呼ばれ、気功や仙道の中心的な行の一つです。

まず、両掌の間に強い圧力や引きあう力などはっきりした気の感覚を感じ取れる状態にします。続いて、以下のようにして気の「流れ」を確かめてみましょう。

  1. 両掌をゆっくりと動かし、気を練りあげる
  2. 掌が勝手に動くような自然で強い力がはたらくようになったら、しばらくその力に身を任せる
  3. 掌にはたらく力、痺れるような感覚、何かが這うような感覚に意識を集める
  4. どちらかの掌に意識を集め、痺れるような、這い回るような気の感覚が集るのを待つ
  5. 集ってきた気を腕の中の方に引っ張り込むよう意識する
  6. 実際に、痺れ、這い回るような感覚が流れ込んで来るまで、掌から腕の中までゆっくりと意識を移していく
  7. 気の流れを実感できたら、その流れを意識で追いながら、腕の中ほどに集める
  8. 気が流れる「勢い」が弱い場合は、さらに掌から腕の中ほどの気の流れを意識して補充していく
  9. 腕の中ほどに集ってきた気に意識を集め、しばらく留める
  10. 上腕、胸の中心付近へと気の流れを導いていく
  11. 胸の中心付近で、集ってきた気に意識を集め、しばらく留める
  12. 反対側の腕に気を導いていく
  13. 掌に気が集まってきて一周したら、しばらく掌の間の気の感覚に意識を集める

重要なのは、気の「勢い」「流れ」を実感することです。実際に痺れるような流れ、あるいは何かが這ってくるような感覚をしっかりと感じられる状態にすることが大切で、「勢い」を伴わない弱い気の感覚を意識で無理に「流そう」としてはいけません。