大周天/クンダリニー覚醒と超能力開発

クンダリニーが覚醒すると、あるいは大周天が起こると「超能力」が身に付く、と言われています。昔オカルトブームで超能力開発がブームになった時にも、ヨガの瞑想でクンダリニーを覚醒させる方法、あるいは気功や小周天によるチャクラ/クンダリニー開発がよく取り上げられていましたね。

実際、大周天(クンダリニー覚醒)で「超能力」は発現するのでしょうか?

仙道書では、大周天が起こると他人の心を読んだり(テレパシー)、空中を飛んだり、前世を見たりさらには輪廻を超えたりなどという「六神通」が出てくるとされていることがあります。逆に、こうした超能力が出てこなければそれは大周天とは言えない、と。

もっとも、特に輪廻を超える漏尽通などは完全に「超能力」の域を超えていますが。これはもはや本来の意味での「仏(ブッダ)」になる(正確には仏で「ある」ことを知る)ことですからね・・・

とりあえず、小周天で強化されていった気が人間の「根源(先天)」的な気を覚醒させるという意味での大周天で、どのレベルの超能力が開発されるのでしょうか。私は実際に大周天の状態を「体験」したことがないので、何とも言えないのですが、少なくとも身体の「気」レベルの修行では「体質」面での変化が中心ではないか、という気はします。
全身周天を続けて大周天の状態が現れたとしても、それで「世界(いわゆる時空、輪廻)を超える」ことになるとはちょっと思えないんですよね。

ただ、いわゆる「超能力」は小周天の段階から出てきます。この場合の超能力は、通常(それまで)とは明らかに異なる「体力」、気を満たした時の寒さへの抵抗力、いわゆる「手当て」のような一種の治癒能力、そして炎や生物など外部の「気」を感じ取ったり身体の中に引き込んだりするような能力のことです。
これらの能力は、小周天段階ではっきり「実感」できる形で表れてきます。

地味ではありますが、これらも一種の「超常」的な能力(というか体質)とは言えるでしょう。小周天は、超能力開発法でもあるわけです。あるいは、ホイミ、フバーハ、マホトラなど補助魔法のイメージにも近いですね。

全身周天段階での体質の変化を考えれば、大周天が起きるとさらに大きなそれもある種の「質的」変化が起こるだろう、という気はします。小周天段階ではどちらかというと「内部」的な変化が中心でしたが、大周天では先天の気(クンダリニー)が活性化され「外」に突き抜けることで、外部へも影響を及ぼす一般的なイメージの「超能力」に近いものが出てきやすくなることもあるでしょう。

私の場合、現在は「自分に対してホイミやフバーハをかけられる、あるいは自動的に発動する」状態ですね。これが大周天になると、「自分に対しては常にべホイミやフバーハ/トラマナがかかり続け、他人に対してもホイミをかけられる、さらに狭い範囲ならフバーハの効果を広げることができる」くらいにはなるかも。

でも、やはり「体質」的なものが中心であまり派手な超能力は出てこないんじゃないかな、とも思うんですよね。少なくとも空を飛んだりとかテレパシー(明確な「言語」レベルでの思考の伝達)とかはないんじゃないかな、と。
まして、輪廻や前世などという話になると、大周天と直接的な「関係」があるのか疑問です。

小周天から大周天/クンダリニー覚醒に続く道が、ある種の超能力開発になることはあります。ただ、少なくともこの段階では超能力としては地味なものが中心ですので、一般的なイメージの「超能力者」や「仙人」というよりも、「超人」に近いのではないでしょうか。